2012年5月31日




ものづくりびとを訪ねて 9


ものづくりの人に 創作のことなどをたずねる連載 9人目は
今月の企画展、『Garden~草と花』にご参加いただいている
CHIKA wire craftさん
ワイヤーで作られる動物たちのリースやオーナメント、グリーティングカードはとても人気があります。
ワイヤーとの出会い、ものづくりにまつわるお話をいろいろとお聞きしました。

●CHIKA wire craft 
CHIKA 武藤 千佳子 さん
1997年 大型ワイヤーオブジェ/レストラン壁画 恵比寿
1998年 メニューデザイン 六本木
1999年 店舗広告 阿佐ヶ谷
2007年 ワイヤー雑貨 辻堂 Shabby Blue
2010年 ワイヤー雑貨 辻堂 GATTINA
2011年 ワイヤーワークショップ 辻堂 Shabby Blue 別室
2012年 ZAKKA BOOK 46号 47号 48号 ワイヤー雑貨 掲載
2013年~ワイヤー雑貨 辻堂 はまたけ雑貨日和 出品
のんびりとした表情の どこか力が抜けてにっこり楽しくなるような ワイヤークラフトを作っています。
それでは、質問スタート!
◆「ワイヤー」との出会い、どのようなきっかけから始まったのでしょうか?
→ 舞台のセットやデザインをしたい。と思い、武蔵野美術大学で舞台美術を専攻。
 卒業後はCMの会社で大道具、小道具の仕事に就いたのですが、、、
 「作ってもすぐ壊す」ということに切ない気持ちになって、
 それじゃあ「建てる」ほうにしよう。と仕事を辞めて建築の専門学校へ通いました。
 建築士の資格を取り、建設会社に就職しインテリアコーディネートや設計、内装などの仕事をすることになりました。
 そのころ仕事の繋がりで店舗に絵を描いたりする機会があり、ワイヤーでオブジェを作ったのが仕事としてははじめでした。
 素材としては、高校の時の美術の自由課題で使ったのがはじまりです。
◆「CHIKA wire craft」としての活動はいつ頃から?
→ 建設会社に就職したのですが、だんだんと設計は誰にでも出来るように思えてきて、
 もっとアート寄りなことをしたい。という思いが強くなり、結婚の時期と重なったこともあり、
 一度退職して、家庭に入りました。
 双子を授かり、近所にある雑貨屋さんに行ったときに、話の流れでワイヤーでものづくりをしている。
 ということを話したのをきっかけに、作品を置かせていただくことになりました。
◆なぜ「ワイヤー」だったのでしょうか?
→ もともとは「絵」でした。
 高校がおもしろいところで、美術専攻をしていろんなカリキュラムをやらせてもらえて、
 美術にまつわる様々な体験が出来たことは大きかったです。
 建設会社の仕事で壁画を描いたりした時に、「絵で食べていくってすごくキツイかも」と感じて、
 インテリアや雑貨が好きだったので、イラストとして枠の中におさまるというよりも、
 インテリアと結びつくようなイラストを、半分「アート」で半分「デザイン」というかたちで表現したいと思い、
 部屋に飾ることを前提にしたオーナメントなどを作るようになりました。
 「設計」も「絵」も苦しいけれど、どちらもやりたいことだから。
 その両方を満たしてくれるのが「ワイヤークラフト」でした。
 子育てをしている時期だったので、家でやれる仕事。というのも大切なことでした。
◆ワイヤークラフト以外に、ほかのものづくりなどされたことはあるのでしょうか?
→ 「販売」という意味では、ワイヤークラフトのみです。
 
◆主にどのような活動をされていますか?
 どこに行けば、CHIKAさんの作品と出会えますか?
→ ・1ヶ月に2日間Openのはまたけ雑貨日和 
 ・年に2回の marche+kamakura  
 ・雑貨店での委託販売(Charis/Kuu ja Puu/葉っぱ小屋) 
 ・ネット販売(iichi/crema/minne/Fika
◆どんなアイテムがありますか?
→ リース・オーナメント・アクセサリー・カードなど 
◆ネタづくりはどのようにされていますか?
→ お風呂、寝る前などに思いついたことをメモしています。
◆どんな工程が一番好きですか?
→ 素材を見ながらアイデアを浮かべてる時が一番ワクワクします!
 素材からデザインが決まることが多いので、アイデアが湧いたら急いで家に帰って作り始めたりします。
 絵を描いている時も幸せです。 
◆大切にされていることはありますか?
→ なにより楽しく 心を込めて制作することです。  
◆これからやってみたいことなどありますか?
→ 大型なものをつくってみたい。
 写実的な、大人っぽいものをつくりたい。
ありがとうございました!

普段は可愛らしい作品をたくさん作られているCHIKAさんですが、
お話を聞いていくうちにその根っこにあるものづくりへの熱い想いが伝わりました。
学生時代に学んだ技術、様々な仕事の経験を経て「ワイヤークラフト」というところにたどり着いたのですね。
ワイヤーで作られる動物は、かわいくデフォルメされているものが多いのですが、
オーダーなどで作られる動物たちは、とても写実的。
どんなかたちでもワイヤー一本で表現してしまう技術は、ほんとうにすごいですね。
『Garden ~草と花』 の展示は、3月いっぱいまで。
CHIKAさんのワイヤークラフトの世界を どうぞお楽しみください!
◎CHIKA wire craft さんの今後の出展のご案内はHP をご覧ください
はまたけ雑貨日和
marche+kamakura (ALK´UMI 鎌倉にて)